Madaxです。
今回はアイデアを生み出すためのメモの取り方について、前田裕二さんが執筆された『メモの魔力』をもとに、書籍の要点をまとめつつ、僕なりのアクションプランを示してみます。
書籍の要点
本書の最大のポイントは、「ファクト→抽象化→転用」のプロセスが知的生産に必要ということです。
「ファクト→抽象化→転用」のプロセスでメモを取るにあたって、その目的、方法、効果が本書では述べられていました。その中で重要だと感じた要素は次の三つです。
- メモの目的は知的生産活動のアクティビティ向上
- 抽象化のプロセスは現象の言語化→特徴の抽出→本質の把握
- 脳とメモの構造を一致させて最大限の効果を発揮
次にこれらの要素を深掘りしてみます。
メモの目的は知的生産活動のアクティビティ向上
メモは次の2種類に分類することができ、本書では後者のメモを対象としています。
- 物事を忘れないように書き留めておくことを目的としたメモ
- アイデアを生み出すことを目的とした思考のプロセスを表したメモ
記録や思考の全てを脳内で行うのではなく、メモを外部記憶装置として活用することにより、空いた脳の容量を想像力を要することに使うことが可能となります。
さらに、後述する方法でメモを取る習慣を身につけることで、物事を構造的に整理し、言語化する能力を鍛えることができます。
抽象化のプロセスは現象の言語化→特徴の抽出→本質の把握
知的生産活動のアクティビティ向上において、中核を担う作業は、現象の特徴を抽出する「抽象化」です。
ある現象の本質を把握することにより、他の現象に対する再現性や汎用性を高めることが可能となります。そして、この作業を繰り返し、具体例のストックを蓄積されれば、抽象的な主張や命題を語る際に説得力のある選択肢として活用することができるのです。
一方、抽象化を行う前提として、解くべき課題を明確にしておく必要があります。特に解くべき課題がない状態では、抽象化が単なる思考のゲームになってしまい、本来の効果は得られません。
法学部の学生にとって、この抽象化のプロセスは、判例から核となる判旨を抽出して、他の事例問題に当てはめるというプロセスと通ずる部分があるように思います。
脳とメモの構造を一致させて最大限の効果を発揮
知的生産活動のアクティビティ向上を目的としたメモをするにあたり、本書ではノートを見開きで使用したうえで、左側にファクトを記述し、右側で抽象化と転用を行う方法を推奨しています。
脳は左脳で事実、右脳で発想を扱っているため、脳とノートの構造を一致させることで、脳のポテンシャルを最大限に発揮することが可能となります。
さらに、人間には空いているところを埋めようとする習性があります。そのため、あえて右側にスペースを作ることで、抽象化と転用のための思考を活性化させることが期待できるのです。
アクションプラン
本書で記されている知的生産活動のアクティビティを向上させるメモの取り方を受けて、僕が考えるアクションプランは次の二つです。
- ファクトに対する気付きとアイデアを思考する時間を設ける
- 1週間、1か月の単位でアイデアのストックを整理する
それぞれの詳細を記します。
ファクトに対する気付きとアイデアを思考する時間を設ける
まず初めに、より具体的なイメージにするため、抽象化を気付き、転用をアイデアに言い換えました。
日々仕事や勉強をしながらメモを取っていると、時間的な制約からファクトのみを記して終わってしまうことがあります。
ファクトのみのメモでは、知的生産活動のアクティビティ向上には繋がらないため、1日のどこか(昼休みや夕食後など)で気付きとアイデアを思考する時間を必ず設けることが重要だと思いました。
1週間、1か月の単位でアイデアのストックを整理する
毎日、現象から得た気付きをアイデア化していくと、同様もしくは類似の趣旨のアイデアが生み出されたり、後発のアイデアが先発のそれを塗り替えることも起こり得ます。
それらのアイデアをそのまま放置するのではなく、一定の期間で整理することにより、新たな気付きやアイデアを得ることができるのではないかと考えました。
まとめ
今回は前田裕二さんの『メモの魔力』について、書籍の要点とそれを実現するためのアクションプランをまとめました。
書籍の要点は次の三つです。
- メモの目的は知的生産活動のアクティビティ向上
- 抽象化のプロセスは現象の言語化→特徴の抽出→本質の把握
- 脳とメモの構造を一致させて最大限の効果を発揮
知的生産活動のアクティビティを向上させるための僕なりのアクションプランは次の二つです。
- ファクトに対する気付きとアイデアを思考する時間を設ける
- 1週間、1か月の単位でアイデアのストックを整理する
この方法で新たなアイデアを生み出していきたいと思っています!