いつか英語が話せるようになりたい。
中学生で英語を本格的に学び始めてから15年以上経つものの、変わることのない想いと実力。しかしながら、学生時代と同じ勉強方法では英語が話せるようになる気配は全くない。
今回紹介する『英語日記BOY』を読んだことで、僕の英語学習に対する固定観念は払拭されました。
英語が話せる=オリジナル英語フレーズの引き出しが多い
このように定義する学習方法ならこれまでとは違う結果が得られるかもしれない。そう思ったので、本書のポイントと僕のアクションプランをシェアします。
本書は、英語を話せるようになりたいと思っているものの、英語学習をどのように進めればよいか迷っている方に参考になる内容だと思います。
書籍の概要
本書は著者である新井リオさんの経験に基づいています。新井さんは語学留学の代わりに英語日記とオンライン英会話を中心に据えて、Twitter、LINE、Instagram等も活用しながら、英語学習を進め、実際に海外で仕事を受ける段階にまで至ったそうです。まさに英語学習のDX化ですよね。
本書は考え方篇、勉強篇、実践篇の三章構成となっています。それぞれの章で僕が印象的だと感じたものは次の三つ。
- 英語が話せる状態を自分なりに明確に定義する
- 10秒以内に言い終わるフレーズを英訳する
- 英語はあくまで道具にすぎない
英語が話せる状態を自分なりに明確に定義する
まずは英語学習を始める前の土台から。
英語学習の最終目標は人によって異なります。目標が異なればそこに至る道筋が異なるのは当然。なので、できる限り具体的に英語学習の最終目標、どうなったら英語が話せる人、と呼べるかを定義します。
最終目標が決まれば、そこから逆算して必要な英語を習得していくことになります。ここで必要になるのがいかにオリジナルの英語フレーズを使いこなせるかという視点。
教科書や問題集での画一的な英語学習を進めてきた僕らにはあまりない視点だと感じました。
自分自身が設定した最終目標に応じて、必要となるオリジナルの英語フレーズを増やすためには、日記のように普段の出来事や感情を記録することが最適です。
それとともに忘れてはならないのが環境づくり。
僕たちが自然と日本語を話せるようになったのは、読む、書く、聞く、話す言語がすべて日本語だったから。英語も同じですよね。日本にいながら英語を話せるようにするためには、英語しか使わない時間帯が必要です。
10秒以内に言い終わるフレーズを英訳する
土台や環境ができたらいよいよ学習に入ります。
日記から英文フレーズを作成するうえで重要になるのは次の二点。
- 日記は日本語で書く → 初めから英語で書くと語彙が増えない
- 10秒以内に言い終わるフレーズに絞る → 全文英訳しても瞬時に言えない
英文フレーズは、ゼロから自分で作成、SNSやWebサイトを使って修正、オンライン英会話で発音や言い回しを含めて添削、のステップでブラッシュアップしていきます。
完成した英文フレーズは、スマホの音声読み上げ機能と音声入力機能を活用したシャドーイングを行い、正しく発音できるまで何度も繰り返し練習することが必要です。
なぜなら実際の会話では言い慣れているフレーズしか使うことができないから。
日本語で文章を書くときや話すときも、よく使う自分の表現や言い回しがあるはずです。英語でもそれと同じように、いわば口癖の状態にまで仕上げなければ、咄嗟には出てないということですね。
英語は道具にすぎない
英語学習を進めるうえでは、英語を話せるようになることだけを目指すのでは不十分です。
なぜなら英語は単なる言語だから。「英語を話す」だけでは帰国子女やネイティブスピーカーに敵いません。
つまり、言語能力と無関係なスキルと英語を掛け合わせることで、初めて付加価値を提供できるのです。
磨かなければならない言語能力と無関係なスキルも人それぞれです。ここでも最初に示したような英語学習の最終目標が重要になってきます。
アクションプラン
本書で印象的だった内容を踏まえて、これから英語を学習するにあたって、僕が考えるアクションプランは次の三つ。
- 最終目標を明確に決める
- メモを活用して英語フレーズを作る
- 英語のみの環境を作る
最終目標を明確に決める
英語学習の土台なので、マストで設定する必要があります。
僕の最終目標は「海外支社で働くことのできる英語力」。
この目標を決めたことでどんな英語を身につける必要があるかが明確になりました。
メモを活用して英語フレーズを作る
僕は普段から日記をつける習慣がありません。やりたいことが多くて時間が足りないなか、なんとか代用できないかと考えたのがメモです。
これまで前田さんの『メモの魔力』や赤羽さんの『ゼロ秒思考』をレビューしてきたように、僕は仕事でもプライベートでも比較的メモを取ります。
そこには自分の考えや学びが記されており、このなかから英語フレーズを作ればよいのではないか、そう考えました。
英語のみの環境をつくる
本書でおすすめされている方法を参考にして僕は次のように環境を作ろうと思っています(一部は既に実施済み)。
- 読む(見る):iPhoneの言語設定を英語化、Twitterの英語アカウント作成
- 書く:Twitterで作成したフレーズを投稿
- 聞く:移動中はNHK World JAPANのニュースを流す
- 話す:オンライン英会話、英文フレーズのシャドーイング
Twitterに関しては、英語学習用のリストを作ったものの、結局通常のタイムラインを見てしまうので、専用アカウントを作らないとダメだと思いました。
海外ニュースに関しては、最初に海外ラジオを聞いてみました。が、その都市の情報を持っていないので、内容がいまいち掴めません。日本の内容を英語で話しているニュースであれば理解できるかもしれないと思い、いまはNHK World JAPANを試しているところです。
まとめ
今回の記事では新井リオさんの『英語日記BOY』について、本書の概要と僕のアクションプランをシェアしました。
本書で印象的だった内容は次の三つ。
- 英語が話せる状態を自分なりに明確に定義する
- 10秒以内に言い終わるフレーズを英訳する
- 英語はあくまで道具にすぎない
これを受けた僕のアクションプランは次の三つ。
- 最終目標を明確に決める
- メモを活用して英語フレーズを作る
- 英語のみの環境を作る
今後、この方法による英語学習の効果を検証してみたいと思っています(定量的に示すことは難しそうですが)。
いずれにせよ、英語が話せる=オリジナル英語フレーズの引き出しが多いと定義する本書は、従来の英語学習と違う内容になっていることに間違いありません。英語学習の進め方を迷っている方は、一度読まれることをおすすめします。